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箱庭療法記

人々がきらきらする様子に強い関心があります。

13/11/26

SF 日記

 先週は大学祭でした。大学祭・読んだ本の2本立て。

 

 先日の大学祭は学部生として参加できる最後の大学祭でした。とは言え、入学してから一番思い入れのないものだったでしょうか。ずっと活動してきた団体から実質離脱してしまったせいで活動に携わることもなく、もう一方の団体では構成員との仲が険悪なので顔を出すのもそこそこに、期間中は行く当てもなくフラフラと学内を歩き回っていました。円城塔の講演会に参加したことと、友人に似顔絵を描いてもらったことだけを忘れなければそれでいいかな。彼に高校の文化祭で大変な非礼をはたらいてしまったことをずっと負い目に思っていたので、最近ようやくそのことを謝れたのと合わせて報えることができた気がします。

  円城塔の講演会はスノー『科学革命』を下敷きにした、文化間の対立構造に関する講演でした。内容そのものは平凡だったので割愛。円城氏の発言「登場人物に命があるのか」に氏の創作の基盤が見えました。曰く『喋る三角形を生き物にしてしまっていいのか』ということで。「記述が可能なものを記述する」氏のスタンスがより鮮明に思えました。なんか他にもいろいろ思った記憶があるけど忘れてしまったのでおしまい。

 

 大学祭の暇な時間を利用して『ヴァンパイア・サマータイム』『クズがみるみるそれなりになる「カマタリさん式」モテ入門』(石川博品)、『機龍警察 暗黒市場』(月村了衛)、『Boy's Surface』(円城塔)を読みました。

 友人に勧められて読んだ石川博品作品、ヴァンパイア・サマータイムは「冴原さんかわいい」以上の感想を持ちようがなかったし、カマタリさん式はそれ以上に思うところがなかったので、正直かなり困惑しました。ヴァンパイア・サマータイムの「昼間人間と夜間人間が共存する世界」でひと夏の恋を描く試みは成功していたように思えます。一方で、根本的に無理のある設定の危うさを隠そうとする努力があまり感じられず、設定への疑問が頭にもたげてしまったせいで没入感が大きく損なわれました。ヒロインかわいかったからいいんだけどさ。次回作を楽しみにしておきます。