箱庭療法記

人々がきらきらする様子に強い関心があります。

14/04/12 七尾百合子のSSを書きました他

14/06/06 追記

 検索でいらした方へ

これまで書いた七尾百合子のSSはpixivに掲載しています。

また、目録があります。

是非そちらをご覧ください。

追記終わり

 

 七尾百合子のSSを書きました。前回に引き続いて「七尾百合子にSFを読ませたら」というコンセプト。まだ対話エンジンの精度が高くならないなあと。

 そうそう。ブラッドベリで書いたものの、私自身はブラッドベリはあんまり好きじゃないですね。彼のリリカルさは美点だとは思いますが、詩*1に寄ったせいで文明への批判の浅薄さが目に付きました。『地球を追われた』移民がいたにもかかわらず火星のほとんどの移住者が「愛国心」故に地球に帰って戦争に参加するのはいくらなんでもアメリカ的愛国心というか、国家を信頼しすぎでしょうという感じが否めませんでした。SSを書くに当たってついでに『華氏451度』も読みましたが、こちらもやはり、舞台が整いすぎているというか。3S政策に反対して書かれたという背景があるらしく、実際『スクリーン』や『スポーツ』が頻出した、主人公の妻がスクリーン中毒者なのが象徴的、のは露骨でした。確かに詩的で美しい世界だとは感じます。感じるものの、時代を経て読まれ続けるべき名作かはちょっと疑問符が付きます。『1984年』でも同じことを書きましたが、時代の象徴をシンプルな要素で切り取り、別の未来世界に移し替えるのって経年劣化にとても弱いのではないかと思います。オールドSFを読んでちょっとしんどくなる原因の一つだとは推測しています。

 先日はSFの人々の集まりにお邪魔してきました。SFを人と語れるのってすっごく楽しいですね(七尾百合子並みの感想) 『蝉の女王』(ブルース・スターリング)を借りた上にご飯まで頂きました。入会します。

 あと、青軸のキーボード買いました。Majestouchのテンキーレス91キー。めっちゃ打ちやすい。ただ、打鍵音が響くのは織り込み済みとして、反響音が大きいのは想定外だったかな。

*1:彼に言わせれば『神話』