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箱庭療法記

人々がきらきらする様子に強い関心があります。

14/04/16 アマガミ

小咄

夢日記

 

 懐かしい女性*1に再会した。不足した電子機器を補充するために駅前の電器屋まで出掛けた昼前のことだ。見覚えのある背中を目にした瞬間には駈け出していた。息を切らして追いつくと4年前に別れた恋人だった。

「久しぶり」

 卒業してから初めて会ったのに凡庸な挨拶しか出てこない。リクルートスーツが昔からの覇気を際立たせていた。意志が身体から漲っている。それに比べてよれたシャツに色落ちしたジーンズ、磨り減ったスニーカーの自分の格好が恥ずかしい。彼女と図書館へ行くときはいつだって服装に気を遣ったんだった。

「……くんは……工学をやってるんだって?」

回想から引き戻される。ああ、とも、うん、ともとれない曖昧な言葉を返す。このあと時間があればご飯でも、と誘おうか逡巡した刹那。

「わたしは新幹線があるから。就職活動でこっちに来ていたの」

懐かしい背中が遠ざかっていった。