箱庭療法記

人々がきらきらする様子に強い関心があります。

200222 高山紗代子に「他の星から」やってほしい話

 

アイマスも乃木坂も「他界」して長く、にもかかわらず、「他の星から」を聴くたびに想うのです。

「他の星から」を高山紗代子にやってほし~~~~~~~

これは完全に我欲で、 他界して長いにもかかわらず、我欲が消えないので、エントリに残しておきたく。

まずは、MVをご覧頂きたく思います。 

(2番からが本番ですので各位なんとかしてフルバージョンのMVをご覧頂けると幸甚です)

 

「他の星から」1番では、地球が危機に瀕しているとのオブセッションに襲われます。

飯田橋の駅を降りて気づいた

いつもと同じだけど 私にはわかるんだ

昨日までの地球とはちがうこと

街の作りも(人々も)ジオラマみたい

MVでは1:00前後の、わざとらしいCG製の小物が浮き上がる様は、作り物っぽさが際立っていることがわかります。

さて、乃木坂の子らの雰囲気って明確にAKBよりも「綺麗系」であることが意図されています。明け透けに言うと、ご家庭の所得が高そうだったり、リアルに高いですね。*1

そういう人らが歌う「他の星から」は、彼女らの(彼女らからリスナーが見出したい)リアルさを感じさせます。

2番Aメロは、リアルさの極致です。

神楽坂の坂を上って急いだ

世界の危機ってこと 私にはわかるけど

ああ それより 三味線のお稽古に

遅れそうなの(まずいわ)人間関係

「神楽坂を上って三味線のお稽古に行く」と歌うアイドル、毛並みが良いですね。

しかしながら、全体を通底している、変化しないことへの願望には、金銭的な豊かさから想像されるよりも、はるかに狭い世界を感じさせます。

法律がどう変わってもいい 紀の善であんみつ食べられれば

それ以上の贅沢は望まない

卑近な物事でしか贅沢さを歌えない歌詞には、アイドルに対する「毛並みがいいけれど想像の範疇に居る、自分に手の届く人物であってほし~~~~~」って想定リスナーの願望を感じたりします。

 

さて、ようやく高山紗代子の話をしますが、茨城県出身の彼女には「神楽坂を上って三味線のお稽古に行く」ことはなさそうです。もっと積極的に言うと、彼女には山の手的文化を感じません。

そうすると、彼女が「他の星から」を歌うためには、所得高そうロールを作り込んでくる必要があります。しかも、いったん所得高そうロールを作り込んだ上で、視野を狭める必要があります。

視野を敢えて狭めるのは、彼女の気質にはアンマッチな印象を受けます。

(いい環境があるんだったら、努力してもっと外に広がっていけばいいのに、と思いそう)

しかしながら、高山紗代子という人物は、このような役作りのための試行錯誤が似合う人物であると、私は思っています。

要するに、「もったいない!」と一種の憤りを覚えつつも歌詞の人物に自分のメンタルを寄せていこうとするとする彼女の姿、私はいいと思うんですよね。

思いませんか?

 

それはそれとして、一連の所得高そうイメージを(単なるリスナーとして)高山紗代子から見出したいし、「他の星から」の4つ打ちのピコピコサウンドが好きだし、浮遊感の漂うMVが最高。全体のなかでのやや異色枠という位置づけの曲と衣装もまた味わい深く「他の星から」という曲が好きなのであるなあ、と書きながらしみじみしたりしました。

「他の星から」は7人の曲なので、高山*2を除いたあとの6人は読者のみなさんへの課題とします。

 

(以上)

*1:例えば父がciscoのおエラである生田氏は有名ですね。 https://rallys.online/person/pingpongxbusiness/cisco01/

*2:乃木坂に関連するエントリで「高山」って書くと高山一実が連想されるね