『THE IDOLM@STER LIVE THE@TER HARMONY 02』及び同01を購入しました。七尾が乙女ストーム! にいるからとちょっと真面目に追っかけてみましたが、非常に満足の行く出来でした。歌詞のエモさについて少し分析します。
【アイドルマスター ミリオンライブ!】「Liar's good bye」「空想文学少女」試聴動画 - YouTube
1番のAメロからしてエモい。
やわらかな 光の中
埃のパレード抜けて
抱きしめた本の匂い
切なくなるほど
この想い 君へと
『埃のパレード』がヤバい。あまり手入れされていない図書室の奥の方で本棚から本を取り出すと小口に堆積していた埃が舞い上がってほんのり差し込む日光に踊る。図書室に籠もりがちだった人間なら誰しもが目にしたあの光景を「パレード」と書いてしまったのがエモい。
おわかりでしょうか。基本的に薄暗い空間、人が手入れしきれないので埃が空気の対流とともに常に舞っているのだが(学校図書館はそういうの多いですね)、そこに光が差し込むことで埃が照らされる、その美しさを「埃のパレード」と表現しているのですね。
— misora HYAKUME (@jitsukyo) July 31, 2014
あと最近では貸出票というものじたいが時代遅れになりつつあるので、若干ノスタルジー狙ってますねこれ
— misora HYAKUME (@jitsukyo) July 31, 2014
一連の投稿はその辺うまいこと説明してるなと思う。
曲を追っていくと「同じ本を手に取る男女」「目と目が逢う瞬間を待つ」みたいなエモシチュ成分をガンガンぶち込みつつ『恋愛小説 (ルビ:ラブストーリー) 』『恋の展開 (ルビ:ゆくえ) 』で小説と自分の恋模様を重ね合わせる少女の姿が克明に描かれるんですな。文学少女の恋愛の不慣れさみたいなのに感極まったところでラスサビ。
向かい合わせ いつの日かきっと……
なんて空想文学小説 (ルビ: ゆめ) みたいな
君との恋愛小説 (ルビ: ラブストーリー)は
今日もフィクションのままで
で、ここまで展開したのはすべて空想だったんだなってのが明かされるわけですね。曲中で教室で (おそらく結構な期間にわたって) 思い人を眺めていたシーンが一気に空想へと転換する。するとどうなるか。1番Aメロに戻るワケですよ。
昼休みの白昼夢 (ルビ:ラブストーリー ) から醒めるとそこはいつもの図書室。非常にですね、エモい。ヤバい。最初からギリギリまで「文学少女」で攻めつつ空想オチで落とすと「空想文学少女」が完成するという寸法。
すごく、良かったですねえ。本当に良かった。七尾百合子のプロデューサーさんはマストバイです。聴け。
P.S.
七尾百合子の魅力って、「空想文学少女」をキメた後にクラスメートにガンガン喋って「また暴走特急 (ルビ:いつもの) 始まったよ」って白眼視されそうなところにあると俺は思っているんですよね。けど『空想』の成分を俺はとても大切にしておきたいという決意があるし、その成分こそが彼女をテンプレート的な「文学少女」で終わらせないエッセンスだと信じているんですよ。
七尾はすごくかわいいんですよ。俺はそれだけは伝えたかった。