箱庭療法記

みんなそれぞれ自分のようになるんです。

240531 2024年5月度月報

  1. 趣味
  2. 健康
  3. 財政
  4. 仕事

各目標の進捗状況

  1. 趣味
    1. ラノベ:3.0万文字(累計5.5万文字、ペースアップ)
    2. ジャズ:7枚(昨年11月から累計70枚、累計100枚に対して目標以上のペース)
  2. 健康
    1. コンビニ:ゴリゴリ行った……。出勤が増えたので職場ビルのコンビニへ行き、そのせいでコンビニへのガードが下がってしまった。6月から切り替えます。
    2. ジム:13回(累計62回。年間149回ペース。修正目標の年間150回に対して目標通り。前月より増やせた)
  3. 財政
    1. コンビニ:同上。
    2. 本屋:目標通り。
  4. 仕事
    1. 外注マニュアル:PJ凍結中。
    2. 中国語:PJ凍結中。

ラノベを猛烈に書き、第二幕がひとまず頭から尻まで埋まりました。このペースで6月(第一幕)、7月(第三幕)を過ごし、8月で総仕上げと行きたいですね。

5月度の一冊は『小説の惑星 オーシャンラズベリー篇』(伊坂幸太郎・編)から「KISS」(島村洋子)、5月度の一枚は『Con Alma: The Oscar Peterson Trio - Live in Lugano, 1964』(Oscar Peterson)でした。

本の感想

①『小説の惑星 ノーザンブルーベリー篇』(伊坂幸太郎・編)

どれも本当に読み応え十分。その中でも「休憩時間」(井伏鱒二)、「サボテンの花」(宮部みゆき)が屈指。
「休憩時間」は、何か特別なイベントが起きるわけでもない、帝国大学の休憩時間の一幕。客観的には小さなイベントしかない、けれど登場人物たちの主観としては大きな変化が起きているであろう、そういうのが濃密に描かれていた。これまでの人生で読んだ大学生モノでトップに躍り出た。それくらい良かった。
「サボテンの花」は切れ味鮮やかなミステリ。徹底して「いい話」なのよね。編者の伊坂も解説で述べていた通り、いい話をやり切るのは難しい。いいものを読ませて頂きました。

②『小説の惑星 オーシャンラズベリー篇』(伊坂幸太郎・編)

「恋愛雑用論」(絲山秋子)と「KISS」(島村洋子)が好き。
「恋愛雑用論」は、恋愛を雑用に喩える女性が周囲の男性に惹かれない話。恋愛を雑用に喩える着想は、仮に私が万年生きたとしてもひねり出せないだろう。
「KISS」は、グラビアクイーンになった元・同級生でいじめられっ子だった女性のサイン会に無理矢理連れて行かれる男子大学生の短編。後味の複雑さに驚嘆する。甘い記憶が共有されることで現在が苦くなる。見事の一言。

③『想像のレッスン』(鷲田清一)

2000年代前半の芸術作品を始め、著者が関心を抱いた表現に関するエッセイ集。真髄を読み込むまでは至っていないのだが、表層をなぞるだけでも、表現にひたることの愉しみを感じられる。年に1回くらい読んで「世界にはこんなに自在に比喩を用いて「日常」を言葉にできる人がいるのであるなあ」と感動する。内容は読んだそばから忘れていく。

④『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈)

ファニーなガールがファニーなことをする構図の三連発で飽きた。詳細は別途ブログ記事の通り。

⑤『palmstories』(津村記久子・他)

読みました。二人称小説が畳み掛ける。特殊な人称の掌編であるため、着想がそのまま評価に直結する。津村記久子がダントツ。

⑥「ホワイトハッピー・ご覧のスポン」(町田康)

『群像短篇名作選 2000~2014』より。町田康の語りを少しだけでも覚えたい。冷静な語りに突如として感情を差し込む技法、普段着の言葉をズラしてズラして意味不明にまで昇華する技法、逸脱。ドライブ感が気持ちいい。

⑦『バレエの世界史 美を追求する舞踊の600年』(海野敏)

ネタ出しのために。舞踊の具体的な語彙に富んでおり、とても参考になった。

⑧『舞台上の青春 高校演劇の世界』(相田冬二)

全国大会に出場した強豪校や同好会(!)の生徒と顧問からのインタビュー集。コロナ禍での高校演劇に関するインタビューでもあるため、やがて時代を克明に描いた貴重な資料ともなるだろう。極めて印象的な言葉があった。

⑨『ストラクチャーから書く小説再入門』(K. M. ワイランド)

再読に次ぐ再読。先日、エンタメに振ったキャラクター小説のシーンは大別して2×2=4とその境界領域しかない(アクション/リアクションによる変化×内的/外的な変化)ことが自ずと理解されたのだが、本書はその「シーン」を細かく分析してくれる。忘れていた部分も多くあり、背筋が伸びる思い。

⑩『これはペンです』(円城塔)

作者自ら語るところの「ハメ手」を体感するために、数年ぶりとなる再読。時系列の行き来と家族物語って強いんだよな。

 

ジャズ

①『Groovy』(Red Garland)

『ピアノトリオ』(マイク・モラスキー)で紹介されていたアルバム。ピアノの演奏法が切り替わる瞬間が分かるようになってきて、そういうのが面白い。

②『Con Alma: The Oscar Peterson Trio - Live in Lugano, 1964』(Oscar Peterson)

ここしばらくはオスカー・ピーターソンのこれとバド・パウエルを重点的に聴いていました。ジャズのピアノについて、「左手」「右手」に注意を向けながらバド・パウエルとオスカー・ピーターソンとを聞き比べているのですが(だから良いとか悪いとかではなく)前者の左手はややワンパターンになる一方で、後者は自在すぎて左も右もわからなくて、ピアニストの違いがわかってきた気がします。

③『Love in Us All』(Pharoah Sanders)

大作2曲のアルバム。1曲目「Love is Everywhere」はメインテーマとフレーズ「Love is Everywhere」のリフレインが特徴的。様々な楽器で繰り返されて心地良い。2曲目「To John」は打って変わって不協和音が不快感を煽る。チャールズ・ミンガスの『直立猿人』を彷彿させる。1曲目は何度でも聞けるが、2曲目はしんどい。奇妙なアルバムでした。

④『Impressions』(John Coltrane)

表題曲「Impressions - Live At The Village Vanguard」のために。『Impulse』のものよりも流麗な印象を受けた。

⑤『What’s Up?』(Michel Camilo)

「Take Five」のために。変拍子を軽々と弾きこなし、腕が何本あるのかわからなくなる。

⑥『Hampton Hawes Trio, Vol.1』(Hampton Hawes)

正直、あんまり好きじゃないかもしれない。1曲目が唐突に始まって、テンションが作れないままアルバム全体の40分間を聴くことになってしまった。個別の技巧に注目すればよいのだろうが、そこまで耳の肥えたリスナーではなかったので。

⑦『Introducing The Three Sounds』(The Three Sounds)

わりと聞き流してしまったのできちんとした感想ないです……。

 

映像作品

①『劇場版  ポールプリンセス!!』(監督:江副仁美)

2回観に行きました。海老名まで。

(1回目の感想)

映像の力をバリバリ感じました! 競技としての基礎が練習風景などでしっかり描写されているおかげで、画を良くするためのウソをすんなり飲み込めて(流石に剣が炎を吹いたり歌を歌ったりせんことくらいはわかった)、その意味で創作の勉強にもなりました。ノアさんのダンスが一番好きでした。

(2回目の感想)

ダンスについて、エルダンジュのみなさんがギャラクシープリンセスのみなさんよりも上手い(使ってる空間の広さと時間当たりのトリックの密度が高い)のは初見でもふんわり感じてましたが、ギャラクシープリンセスの中でもヒナノが抜けて上手いですね。
ダンス中のダンサーの足元をきちんと映像化したタツノコプロは困難から逃げなかった。えらいっす。音源を聴き込んでから劇場で観ると「Making Shine!」のクラップが体に響いて最高でした。